来年の家具業界は「アウトドアリビング」元年(1) ニチエス編
2008年11月11日 | 投稿者: 本間 美紀
04 来年の家具は「アウトドアリビング」元年(1)
ニチエス編
いよいよ迫って来たIFFT/インテリア ライフスタイル リビング。
このブログでは、メーカーや商品を「点」で紹介するのではなく、最近の傾向やマーケティング的な視点から、「面」で紹介し、来場者の皆様のビジネスにつながれば、という思いで発信してゆきたいと思います。パート2では今年もミラノ・サローネ、パリのメゾン・エ・オブジェでも話題となったアウトドア家具。日本市場での可能性を占います。
「最近、南仏カンヌなどの海外の保養地では、まるでちょっと特別な海の家とも言うべき、アウトドアレストランがシーズンごとに登場します。その主役となっているのが、屋外で使えるリビング家具です。屋外と言っても簡易的なものではなく、いかにリュクスな空間をつくれるかが、こういった施設の鍵になっています」。そんなトレンドを教えてくれたのが、ニチエスの田中夏子さんだ。同社は屋外用家具の製造輸入で50年の実績を持つパイオニアだ。
アウトドア家具のショールームとは思えない、リビング的な空間。同社の青山ショールームにて。
これまでアウトドアやカフェ家具というと、パラソル、折り畳みチェア、テーブルの3点セットが定番だった。ところが、今はソファとラウンジチェアに。カフェ的な軽さからラウンジ的な重さへ、屋外用の家具に求められるものが変化しているのだ。
キャノピーを張ったエレガントなデイベッド(880,950円〜)。これがあるだけで、「セレブな気分」に。
ニチエスでも現在ショールームに並ぶのはボリューミーな「ソファセット」。ドイツ・デドン社の商品だ。これは新しい樹脂ファイバーの開発により,誕生した。フレームだけでなく張り地も強い。中のクッションまで雨に濡れてもすぐに乾き、紫外線による退色がほとんどない。「超耐久性」のあるファブリックが使われている。
編みの部分は濃いめと薄め、張り地はピンクやストライプ、柄物も選べる。雨に濡れても大丈夫だと言う。
同社はデドンを扱って7年目になるが、この数年はコンラッド東京など高級ホテルや公共施設、旅館での採用が増え始めた。ホテルなどでは200〜300万円ほどの予算でセット買いが多い。今後は2人掛けやラウンジチェアを中心に、より一般消費者からも引き合いのある商品に育つのでは、と田中さんは見ている。
コンラッド東京のプールサイドで採用されたオービットセット(987,000円〜)。
また本格的な屋外用ダイニングテーブルとチェアも動き始めている。軽食ではなく、きちんと「ディナー」がとれるレベルの空間を生み出す。これらの家具も木の表情を持つ、「ROM」という樹脂系の新材料でできている。アウトドア家具の新作は新素材の開発とつねに連動している。またヴェンゲ風など、素材の表情、デザインも、インテリアのトレンドと歩みをそろえる。定番的な人気のパラソル&チェアでさえ、色柄の選択肢が驚くほど広がっている。
マイオリ社の新素材。木のようなポリエチレン押し出し素材と、チェア用のメッシュ生地もこんなに豊富。
ライフスタイルの変化も追い風だ。メーカー住宅や分譲マンションでも、屋外リビング的なテラスやデッキのついた商品が増えている。リビングの延長として、屋外の家具を選ぶ素地が整った。サマータイムが導入されば、また屋外での過ごし方が変わるだろう。さらにこれらのアウトドアリビング家具は屋内でも使え、ダブルユースとして考えれば、コストパフォーマンスはある意味高い。

マイオリ社のシンプルなイス。室内で使うのにも全く問題のない品質とデザイン。
今回ニチエスはIFFT/インテリア ライフスタイル リビングには10数年ぶりの出展。上記のようなアウトドアリビングを提案する。単純に「外に置ける」家具ではなく、緑と一体にできるパーティーションやソフトラウンジャーなど、素材、価格帯、用途の違う4ブランドから発表する。

ネットを張ったパーティーションと、屋根つきのデイベッド(デドン社)。こんな商品がIFFTにやってくる。
ミラノ、パリではすでにトレンドが定着し始めている、アウトドアリビング。日本でも大きな屋外家具がなぜ、どんな空間をつくるのか、その提案力が問われるだろう。
今回お話を伺ったのは、ニチエス広報担当の田中夏子さん。
DATA
ニチエス青山 ショールーム
TEL03-5413-3341


