IFFT BUSINESS ANTENNA 03 日本の家具を牽引する―小泉誠さんにインタビュー
2009年11月11日 | 投稿者: 本間 美紀
IFFT/インテリア ライフスタイル リビングの会場で会える
スターデザイナーは一体、誰でしょうか?
今回はそんなお話から始めたいと思います。
ミラノ・サローネを訪ねるとフィリップ・スタルクやアントニオ・
チッテリオ、深澤直人さん、吉岡徳仁さんを始めとするスターデザイナーが、華やかに新作を並べています。
IFFTの魅力はそういった海外デザインとはまったく違ったものです。
やはり日本の家具、木の家具を高く評価します。そんなIFFTの
スターデザイナーというと、やはり小泉誠さん、関洋さん、村澤一晃さん、
そして大御所の岩倉栄利さんといった、'日本の美'を体現するひとたちでしょう。
海外デザインの斬新さも素敵ですが、やはり最終的に買いたい、
家で使いたいと思うのは、日本のデザイナーのものが多いような
気がします。そんな家具と出会えるのもIFFTの魅力の一つです。
今回はそんなスターデザイナーのひとり、小泉誠さんにお話を
伺うことができました。
今回小泉さんは、前回ご報告した「miyakonjo product」と
「kitoki(きとき)」の2つのブースで新作を発表します。
特に「kitoki(きとき)は始まったいきさつがユニーク。アメリカ広葉樹
輸出協会に縁があった大川のメーカーと府中のメーカーが、同協会から提案された広葉樹材を使って、家具をつくろうという企画です。
福岡・大川と広島・府中のメーカー4社が合同で立ち上げた、産地を
越えたプロジェクトです。
メーカーと試作を確かめる小泉さん
そこで活躍したのが、デザイナーの小泉誠さんと関洋さん。二人が
デザインや商品開発を担当したことで、美しく洗練された商品が完成。
アメリカの木材、日本の技術、日本のデザインが一つになったプロジェクトで、マスコミからの注目も集まりました。今回もこの「kitoki」は備後ブースの中に登場、注目を集めそうです。
取材の中で小泉さんの言葉で印象に残った言葉がありました。
「日本の家具産地の良さは、身をもって実感しています。
けれどもその一方で、産地が崩壊している。産地の違いが
わからなくなっているという現状もあるでしょう。
一方でメーカーそれぞれの思想がものを言う時代になり、
どんな商品を開発するかが問われるようになりました。
そういう意味でも産地を越えて、メーカー単位で結びついた
このプロジェクトは、大きな意味があります。またメーカーそれ
ぞれの持ち味を使い分けて、小物から家具、大きなベンチ
まで総合的なシリーズが提案できるのです」
気になる今回の新作は? 「表情も色目も違う広葉樹をふんだんに使って、日本の技術で つくる素晴らしい企画です。今回はもう少し日本人の身体感覚に あったものを発表します」と小泉さん。 
登場するのは言葉通り、日本的なサイズのベッドやデスク。
その天板が可動してデスクになり、カウンターテーブルに
なるという、意外な家具も準備中だそうです。これは楽しみですね。
またNCルーターの技術を持つメーカーとは、端材を活用して
あの'小泉曲線'を実現したミニトレイなど、小物を製作中だそうです。
関さんは木と鉄を組み合わせ新作椅子を発表します。
さらにこのkitokiはトレンドカフェに商品を提供。実際に座り心地を
確かめてもらうことができるのです。
そんな国産家具の将来を見つめる3人デザイナーの話をもっと
聞きたい人には朗報です。小泉さん、村澤さん、関さんによる
トークセミナーが会期中の12月2日15時30分~16時30分まで、
このトレンドカフェで開かれます。
ふだんは会うことのできない人と会えるのも、見本市の魅力の
一つです。また会場内のカフェというアクセスのよい、気さくな雰囲気
というのも、デザイナーと来場者の距離をぐっと縮めてくれるでしょう。


